CALM

伊袂つうの個人日記。

カタログスタンドを作ってみた、レポート

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 実は前回読書会をやるときに色々予算が回らなくて、平置き以外のディスプレイはA4サイズとB5サイズのダンボールを加工して簡易本棚を自作し、展示をしていました。

厚みのある小説本などは整然として見やすかったんですが、平綴じや中綴じ、タイトルが背表紙に入らない見本誌までレイアウトの都合上収納してしまったせいで、検索性が悪かったなと反省。今後の課題としてちょっと悩んでいました。

出来れば、紙製で立派なKaminotanaが欲しいところですが、いかんせん弱小サークルには簡単に手が出ない価格…。見本誌読書会は基本赤字企画なので元々予算も少ないし、自サークルで併用するにしても棚全部を埋め尽くすほどの発行物もないし…と購入に踏み切れずにいました。
そうしているうちに先日、地元の同人サークルさんとお会いして「ダンボールカタログスタンド」の存在を教えてもらいまして。

ダンボールカタログスタンドなら自作が出来るし、軽いし強度も問題ないということで、早速作ってみることに!
今日のレポは完成図と所感などを綴っております。
長くなるためPC版では畳んでおります。

 ダンボールカタログスタンドとは、その名のとおり「ダンボール製のカタログスタンド」でありまして、なんとこのスタンドの図面、無料で公開してくださっているサークルさんがあるのです!ありがとうございます!

段ボールカタログスタンド | Studio JamPack

PDFでダウンロードでき、2段Ver(当レポ写真)と4段Verがあります。
是非図面(型紙)を本家サイトさんでご覧ください!

本家さんでは材質をダンボールで作成されておりましたが、このサイトを教えてくださったサークルさんがダイソーで購入した発泡ボードで作成されていたことから、それに準じて私もダンボールではない素材でいくつか作成を試みました。

①発泡ボード(5mm厚)f:id:dashimen:20150323190826j:plain

使ったのはこれ↑です(実際は同型の黒色)。店舗により品揃えに差があるかとは思いますが、ウチの近所のダイソーは45センチ×84センチの大型タイプが108円で購入できました。
色は赤・青・黒・黄の4色のみで結構ハッキリした色なので、好みは分かれるかもしれません(実際展示時は隠れるところのほうが多いのですが…)。
その他、この半分くらいで108円のところもあったので、この大きさのものがあったら即買いをお勧めします。店員さんにも聞いたんですが、今これは店舗に在庫があるだけで新しく入ってくることがないらしく、私も端っこに隠れるように置いてあったものを掘り出して買いました。

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出来上がり図は上記のとおりです。
完成寸法:幅14センチ×高さ26センチ×奥行き17センチ(おおよそ)
1SP幅なら、6個並べて置けます。目いっぱい(サークル側から見て)手前に設置すれば、このスタンドの前にB5本を縦に平置きで配置することも可能です。

ローアングルすぎて分かりにくいですが、ボードが5ミリ厚ということもあり、安定感は全く問題なし。発泡ボードなのでカッターもサクサク入るし加工も楽。
しいて言えば、この黒を選んでしまったことによる型紙図の写しが難しかったくらいで、一番お勧めの材料です。購入した大型ボード(45×84センチ)だと、無駄なく型を取っていけば3セット作れます。
私は横着し3セット分を一気に作ろうとして(重ねて裁断を試みて)、カッターが上手く入らず、端々をボロボロにして1セット分使い物にならなくしてしまいました…。結果2セットしか取れなかったので、面倒でも加工は一枚づつ行うことをお勧めします(汗)。
作業時間は20分程度で1セットが出来ますし、慣れればもう少し早くできると思います。

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実際本を置くとこんな感じで、省スペースながら見やすい角度で二段展示が出来ます。

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収納力もなかなかあります。サンプルで乗せた本(A5/84P/約7ミリ)が1段目に4部、2段目に5部乗せても大丈夫です。サークル展示用なら1段目に見本誌、2段目に在庫を置いてもいいかもしれません。

◆発泡ボード製作所感
材料の手に入りやすさは店舗により異なりますが、似たような形のものはあったので★3です。加工も簡単で軽いし、普通に扱う分には壊れたりすることも少ないと思います。本家はダンボールであったためデメリットとして水分に弱いとありましたが、水も弾くので一度作れば長く使えるのではないかな…と。
ただ、軽くても厚みはしっかり5ミリあるので、1セットでも各パーツを垂直に積み重ねると合計2.5センチにもなります。発行物が多種ある地元サークルさんは6個使っているそうで、持ち歩くときは荷物スペースが結構必要だそう。
かさばるのは遠征時ちょっと困りますが、発行物と什器のバランスをしっかりとれば大きなデメリットでもないかもしれません。
壊れても惜しくない価格で出来る点はとてもよいと思います。

②ボール紙(0.8mm厚)f:id:dashimen:20150323200536j:plain

これもダイソー製。色の違う厚紙が4枚入って108円。
よく見ないと同じ「厚紙」と書いてあっても、これ(約420g/m2)より少し薄い(約400g/m2)ものも同じエリアで売られているのでお気をつけください。
型紙図面がA4二枚製なので、この4枚では2セットしか作ることが出来ませんでした。

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出来上がり図。寸法は発泡ボードと変わりません。
ただ、先に発泡ボード版を作ってしまい、その抜群の安定感を見たあとでこのボール紙を見ると、いかにも頼りない…。軽いし加工も多少楽ですが、積載量はあまり望めない感じでした。本家では後ろのみであった補強部品を前にもつけて何とか…という印象で、もしかするともっと厚みのあるボール紙で作るといいのかもしれません。
製作時間は発泡ボートとあまり変わりません。ただ出来上がりが不安定だったため、試行錯誤を繰り返し、落ち着くまで+10分程度はかかった気がします。

◆ボール紙(厚紙)製作所感
大体どこのダイソーでも置いてある厚紙なので、手に入りやすさはNo1!
ただ元は紙なので当然水分に弱い、厚さはダイソー製は今回のレポにあったものが最厚なので、これ以上の強度を求める場合は紙店に足を運ぶ必要がありそうです。
また加工はしやすいほうだとは思いますが、発泡ボードに比べるとちょっと力は要る感じです。携帯性は高く、分解して重ねても5ミリくらいと発泡シート一枚分と同じくらいです(1セット分)。
繰り返しの用途にはまず向かないかな…。イベント一回分だと思って、緊急的に作るには簡単で良いと思います。

③PPシート(ポリプロピレンシート/1.2mm厚)f:id:dashimen:20150323180546j:plain

これはたまたま出かけた先で見かけたので衝動買いしたPPシート。
近くのダイソーには売っていなかったので、在庫は店舗に左右されると思います。
半透明でちょっとおしゃれ。この1枚で1個作れます。
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完成図(サイズは他と同じ)。
3種の中で一番単価が高いですが、薄さといい見た目もなかなか、安定感は約4倍の厚みのある発泡ボードに引けをとりません。補強なしでも十分です。他と比べてちょっと重い感じがしますが、それほど問題ではないです。
ただ、猛烈に加工性が悪い。ボード自体がものすごく硬いし、カッターで切れますってパッケージにはありますけど、指が折れるかと思うくらい力を入れる必要が…。諦めてはさみを使ったんですが、普通の事務用はさみでは全く切り進められず、大きな裁ちばさみを使いました。もしかしたらダンボール裁断用はさみがあれば楽かもしれません。
また、ツルツルとしているので冊子を置いたときに傾斜ですべりやすく、放っておくと直角展示になってしまいます。そのままでは傾斜を付けて置けないため、本の下辺が当たる場所には何かしらの加工(ギザギザにする等)が必要だと思います。
製作時間は発泡ボード+10分くらい。ボール紙と同じ位の時間ですが、労力(手の疲労度)は倍だと思っていただければ…。指が痛い…。

◆PPシート製作所感
ダイソーでの材料の手に入りやすさ、加工のしやすさは★1…。
ホームセンターには必ずありそうです。値段は安くない気がしますが…。
個人的にはアクリルカッターなどお持ちでない女性にはお勧めしない材質です。男性でも普通のカッターではちょっと加工が大変かもしれないです。
ただやっぱりちょっと見た目がおしゃれで、一色使いな発泡ボードや厚紙よりはスタイリッシュだし、強度もあって場所もとらない(重いですけど…)。
しかも本当に丈夫。一回ちゃんと作って、大事に使えば半永久レベルかもしれない…と思える程度には丈夫です。あ、あとちゃんと角丸加工しないと怪我すると思うので、そのあたりも気をつけてください。
デメリットばかり先行してしまいましたが、その丈夫さは群を抜いていますし、什器に色々加工したい(デコったり更にポップを取り付けたり)するにはお勧めです。

…と、長くなってしまいましたが、ウチは発泡ボード製の什器で行こうと思った今回のカタログスタンド作りでした。
北海道コミティア2にはこの什器を使って出ようと思います!

この材質のほか、バルサ材(軽量木材で柔らかく加工が安易)でも作ってみるのがいいのでは…とアドバイスいただいたりもしたのですが、地元のホームセンターにはサイズの足りないカット版しかなく今回製作を諦めました。
本家指定のダンボールでも勿論しっかり作れると思うので、興味のある方は是非自作してみてはいかがでしょうか。
試作で作ったものたちは勿体無いので、次回の読書会で活躍してもらおうと思います!